【ハライチF探偵(上)の助手席で訓練を視察】
尾行や張り込みに差し支えるので、顔はモザイクがかけてあります。
大手有名興信所の原一探偵事務所では、メディアに尾行訓練を公開しています。
技術の高さを取材してもらって、企業の信頼を高める狙いからです。
本サイトの管理者も参加させてもらったことがある(2015年6月26日)ので、その時のことを紹介します。
事前に予定はまったく提示されず、これから何が起きるのか、ドキドキワクワクしながら参加しました。
下記のカリキュラムは事後に整理したものです。
新人探偵2人の車と教官(鬼!)の車がチームを組んでチーム尾行します。
私は追われる側の車の助手席に乗り込みました。
運転者は以前からいろいろ教えてもらっている探偵W氏です。
参加者全員が無線で情報を共有していて、尾行者が教官に怒られながら尾行しているのがわかります。
私の乗った追われる側の車は、ショッピングセンターの駐車場に入り、われわれは施設内を徒歩で移動します。
追う側も駐車場に車を停め、徒歩で我々を尾行します。
尾行者の報告や教官の指示は無線で聞こえる状態です。
尾行者がどこにいるのか見えないのですが、自分の行動が完全に報告されています。
これが終わると、一区切り。いったん全員集まって、次のカリキュラムのために分乗チームを再編します。
今度は新人探偵の一人(女性)がベテラン探偵と組んで、不倫カップル役になり、追われる側をやります。
私の乗るW探偵の車と教官の車が組んで、これをチーム尾行します。
ホテルに入り、部屋を選んでいるシーンを写真に収めて、訓練は終了です。
私もその場に立ち会いました。
訓練の全容を描写するのはページ数も取りますし、別のサイトに書いているので、ここでは印象に残ったシーンだけいくつかピックアップします。
車両尾行で追われる側の車に乗っていた時のことです。
われわれの車は右折のためにT字路で停車しました。
尾行車は距離を取っていましたが、我々との間に他の車はありませんでした。
同じように停まったり、超低速だと明らかに怪しいので、尾行車は停車中のわれわれに近づいてくるしかありません。
左側をすりぬけるには道幅が狭かったので、尾行車は我々の車の真後ろに停車してしまいました。
ルームミラーで尾行車の車内は、運転者の顔まで丸見えです。
もう一度別の場所で車を見られたら、確実に尾行していると判断されるでしょう。
素人が車両尾行したら、必ずこういうことになるだろうな、と痛感させられたシーンでした。
徒歩尾行の場面で印象に残ったのは、探偵の姿が一切見えなかったことです。
事前に尾行している探偵に会っているにもかかわらずです。
尾行されていることを知らないとか、尾行を疑っていても尾行者の顔を知らない場合。
見抜くのは絶対無理だろうなと思いました。
無線では私の一挙手一投足が報告され、相手からは完全に見えているのがわかりました。
ショッピングセンターはかなりの人混みだったので、見失う可能性もあったはずです。
見つかりもせず、見失いもせず、尾行できるのは、新人とはいえ、さすがプロの探偵だなと思いました。
最後の車両尾行の追う側では、本当にエキサイトしました。
車両尾行では、相手から見える時は距離を取り、見えない時に慌てて追いつくということをやります。
そのためにかなり激しい運転になり、助手席の私は車酔いになりました。
曲がり角で待ち伏せていた車が出てきて尾行を交代するなど、車両でのチーム尾行の技術もたくさん見せていただき、感銘を受けました。
しかし、一番感動したのは最後のホテル入りのシーン撮影です。
ほとんどの探偵社は、浮気調査の場合、ラブホテルから出てくるシーンを狙います。
ラブホテルに入って部屋を選んでいるシーンを撮ってこれるのは、多分原一だけではないか、と。
これを相手にバレずにどうやって撮影しているのか、ずっと謎だったのですが、この時わかりました。
ともかく、この日はプロ探偵の尾行・隠し撮り(行動調査)の技術のすごさに圧倒されました。
それから1週間ぐらい、車に乗る時は私は気持ちだけ探偵になりきっていたぐらいです。