ここではストーカーの証拠固めに素行調査を応用する場合について解説します。
1999年以前は警察はストーカー被害を訴えても一切対応してくれませんでした。
実際に傷害事件や殺人が起きるまで、何もしないという姿勢だったのです。
そのため、多くの犠牲者が出ました。
特に世間に衝撃を与えたのが、1999年の桶川事件です。
これを機に警察への批判が高まり、議員立法により、2000年にストーカー規制法ができました。
これ以降は警察の対応はだいぶマシになっています。
とはいえ、今でも対応が遅かったり、誤ってストーカーに引っ越し先の住所を教えてしまったり、といったミスが起こっています。
被害届を出しても、証拠がなければ捜査に時間がかかり、その間は十分守ってもらえない可能性があります。
警察の立場に立てば、証拠もないのに片方の当事者の言い分ばかり全部信じることはできないというのも一理あります。
しかし、証拠があれば警察は即応してくれます。
証拠があれば、「被害届」より一段上の「刑事告訴」も可能なのです。
だから、危険度合いが大きいと判断される時は、自ら探偵を使って証拠をつかみ、警察に訴えるのは非常に有効な方法です。
まず、相手が特定できていない場合、定点暗視カメラを設置することが考えられます。
例えば、夜中に窓から覗かれたりしているようだが、誰かわからない、という時。
昼夜問わず、照明なしで動画記録できるカメラを設置すれば、犯人がわかります。
つきまとわれているが誰かわからないという時は、探偵が被害者を尾行する中で他の尾行者を発見してもらうという手法が考えられます。
ストーカーの顔がわかっている場合は、行動調査(尾行+隠し撮り)をかけてストーカー行為の証拠をつかんだ上、帰宅まで尾行して住所を突き止めることができます。
そこまでわかれば、氏名や勤務先などもつかみやすいです。
被害者の行動予定が筒抜けになっている節がある場合は、部屋の中に盗聴器、車にGPSなどが仕掛けられていないかチェックすべきです。
いずれにせよ、優秀な探偵に被害状況を説明すれば、最適の調査方法を組み立ててくれるでしょう。
警察に即応してほしい場合は、ぜひこの方法を検討してみてください。